新版 熱機関通論

新版 熱機関通論

熱機関工学を,ボイラ工学や内燃機械工学などの単なる寄せ集めとしてではなく,作業流体を媒体として熱を仕事に変えるという原則に基づいて,意識的に一つの体系に組み上げたものである。

ジャンル
発行年月日
1978/05/20
判型
A5
ページ数
286ページ
ISBN
978-4-339-04254-2
新版 熱機関通論
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定価

3,300(本体3,000円+税)

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熱機関工学を,ボイラ工学や内燃機械工学などの単なる寄せ集めとしてではなく,作業流体を媒体として熱を仕事に変えるという原則に基づいて,意識的に一つの体系に組み上げたものである。

1. 熱機関通論
 1.1 技術における熱機関
  1.1.1 人間と技術
  1.1.2 労働の根元性と手段性
  1.1.3 技術とは何か
  1.1.4 技術と機械的動力
  1.1.5 エネルギ技術における熱機関
 1.2 技術史における熱機関
  1.2.1 技術史の時代区分
  1.2.2 動力技術史大意
  1.2.3 動力技術発達の論理(内的発達法則)
  1.2.4 今後の動力技術の展望
 1.3 熱機関の定義と基本的2大別
 1.4 熱機関の分類
  1.4.1 開放サイクルと密閉サイクル
  1.4.2 作業流体の相変化による分類
  1.4.3 内燃と外燃
  1.4.4 膨張過程による分類
  1.4.5 通常の分類名称
 1.5 各熱機関の特長と用途
  1.5.1 無サイクル方式と有サイクル方式
  1.5.2 速度形機関と容積形機関
  1.5.3 蒸気サイクル機関とガスサイクル機関
  1.5.4 蒸気サイクル機関の好適用途
  1.5.5 容積形内燃機関の好適用途
  1.5.6 ガスタービンの好適用途
 1.6 熱機関に要求される諸性質
  1.6.1 信頼性
  1.6.2 経済性
  1.6.3 無公害性
 1.7 熱機関と安全問題
  1.7.1 規格と検査
  1.7.2 欠陥商品と技術者の責任
  1.7.3 専門職の責任
 1.8 単位系
2. 効率と損失
 2.1 熱力学的基礎概念のまとめ
 2.2 可逆機関で得られる出力
 2.3 熱機関の損失の2大別
 2.4 熱源部とカルノー機関より成る系
  2.4.1 最も理想化した場合
  2.4.2 熱源部に廃ガス損失と温度変化がある場合
 2.5 性能改善の基本指針
3. 蒸気原動機のサイクル
 3.1 水の熱力学的性質
  3.1.1 基礎概念
  3.1.2 1968 JSME 蒸気表と1980 SI JSME 蒸気表
  3.1.3 蒸気の性質を示す線図
 3.2 飽和蒸気サイクルとその実現の手段
 3.3 効率改善法
 3.4 損失の分析
  3.4.1 流出箇所別分析
  3.4.2 原因別分析
4. 内燃機関のサイクル
 4.1 内燃機関の原理
 4.2 定容サイクル
 4.3 定圧サイクル
 4.4 出力と効率
 4.5 ガス交換
 4.6 過給内燃機関のサイクル
5. ガスタービン、ジェットエンジンおよびロケットの熱力学
 5.1 緒論
 5.2 ガスタービン、ジェットエンジンおよびロケットの通論
 5.3 ブレイトンサイクル
 5.4 ガスタービンサイクルの改良
 5.5 ターボジェットエンジン
 5.6 ロケット
6. 燃料
 6.1 動力資源
 6.2 石炭
 6.3 石油
 6.4 その他の燃料
 6.5 発熱量
 6.6 空気量、ガス量および燃焼ガスの比熱
7. ボイラ用燃焼装置
 7.1 火格子燃焼
 7.2 石炭のバーナ燃焼
 7.3 重油燃焼
 7.4 ボイラによる大気汚染の防止
8. 内燃機関における燃焼
 8.1 火花点火機関の混合気形成と点火
 8.2 火花点火機関の燃焼
 8.3 圧縮点火機関の混合気形成
 8.4 圧縮点火機関の燃焼
 8.5 内燃機関の出力制御
 8.6 内燃機関による大気汚染
9. ボイラ
 9.1 ボイラ通論
 9.2 ボイラの機能
 9.3 ボイラの構造
10. タービン
 10.1 緒論
 10.2 回転羽根車による動力発生の機構
 10.3 水タービン、ガスタービンおよび蒸気タービンにおける本質的差異
 10.4 段
 10.5 蒸気タービン
 10.6 ガスタービン
11. ボイラプラントおよびタービンプラント
 11.1 燃料系統
 11.2 給水復水系統
 11.3 制御系統
 11.4 動力と熱または寒冷の結合
12. 容積形機関
 12.1 基本的性質
 12.2 往復機関
  12.2.1 平均ピストン速度
  12.2.2 慣性力のつり合わせ
  12.2.3 トルク変動とねじり振動
 12.3 回転ピストン機関
13. 総括
付録
文献と参考書
索引

黒ペンギン 様

力学の基本を押さえている者であれば一般に使われている大概の熱機関の理論、基本構造を理解できるので気に入っている。
また、この手の本にありがちな理論に偏ったものではなく、歴史や実用面についても積極的に触れているのは初学者にも優しいと思う

石谷 清幹(イシガイ セイカン)

浅野 弥祐(アサノ ヤスケ)