原子・分子モデルを用いる数値シミュレーション

コンピュータアナリシスシリーズ 7

原子・分子モデルを用いる数値シミュレーション

物質系を原子・分子の集合体としてモデル化し,その状態の発展をコンピュータシミュレーションを用いて追跡することにより解析する方法の基礎について詳述し,固体材料特性の評価,熱・流体系における応用の仕方について解説した。

ジャンル
発行年月日
1996/06/20
判型
A5 上製
ページ数
232ページ
ISBN
978-4-339-04141-5
原子・分子モデルを用いる数値シミュレーション
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定価

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物質系を原子・分子の集合体としてモデル化し,その状態の発展をコンピュータシミュレーションを用いて追跡することにより解析する方法の基礎について詳述し,固体材料特性の評価,熱・流体系における応用の仕方について解説した。

第1編
0. 原子・分子シミュレーション
0.1 はじめに
0.2 シミュレーションの対象
0.3 シミュレーションの方法
  0.3.1 確率論的方法
  0.3.2 決定論的方法
0.4 原子間相互作用の表現
0.5 熱・流体の原子・分子シミュレーション
1. 分子動力学法の基礎
1.1 はじめに
1.2 分子動力学法の原理
  1.2.1 原子の運動の求め方
  1.2.2 温度,圧力(応力)の計算の仕方と制御法
  1.2.3 境界条件・初期条件
1.3 原子間ポテンシャル
  1.3.1 2体ポテンシャル・3体ポテンシャル
  1.3.2 原子挿入法(embedded atom method, EAM)
  1.3.3 第1原理MD法(Car-Parrinelloの方法)
1.4 計算の効率化
  1.4.1 Ewald和
  1.4.2 近接原子リスト法
  1.4.3 多重時間ステップ法
1.5 データの解析
  1.5.1 構造の計算
  1.5.2 物性値の計算
参考文献
2. 第1原理分子動力学法の基礎
2.1 はじめに
2.2 分子動力学法
  2.2.1 運動方程式
  2.2.2 Verletのアルゴリズム
  2.2.3 原子間ポテンシャル
2.3 量子力学に基づくポテンシャル関数
2.4 密度汎関数法と局所近似
  2.4.1 原子単位
  2.4.2 密度汎関数法
  2.4.3 局所近似とKohn-Sham方程式
  2.4.4 交換相関ポテンシャル
  2.4.5 Kohn-Sham方程式の数値計算手法と分子動力学計算への応用
2.5 Car-Parrinello法
  2.5.1 Car-Parrinello法の概要
  2.5.2 運動方程式の導出
  2.5.3 波動関数に働く力
  2.5.4 ラグランジュの未定係数
  2.5.5 断熱ポテンシャルの維持と離脱
  2.5.6 原子に働く力
2.6 第1原理分子動力学シミュレーションの具体例
  2.6.1 シリコントリマー
  2.6.2 シリコン結晶
2.7 第1原理分子動力学法の現状
  2.7.1 擬ポテンシャル法に関連する話題
  2.7.2 全電子法に関する話題
2.8 おわりに
参考文献
3. モンテカルロ法の基礎
3.1 はじめに
3.2 支配方程式
  3.2.1 ボルツマン方程式
  3.2.2 カッツ方程式(Kac equation)
3.3 モンテカルロ直接法
  3.3.1 密度,流速,温度
  3.3.2 サンプル分子
  3.3.3 モンテカルロ直接法の概要
3.4 分子模型
  3.4.1 同種分子
  3.4.2 異種分子
  3.4.3 平均自由行程
3.5 分子間衝突
  3.5.1 単成分気体
  3.5.2 混合気体
  3.5.3 二原子分子気体
  3.5.4 反応気体
3.6 高次元の流れ
  3.6.1 軸対称流れ
  3.6.2 3次元流れ
3.7 テスト粒子モンテカルロ法
  3.7.1 中性原子の衝突緩和
  3.7.2 荷電粒子のドリフト速度
3.8 例題とプログラム
3.9 おわりに
参考文献
第2編
4. モンテカルロ法による材料特性評価
4.1 はじめに
4.2 統計力学シミュレーション
  4.2.1 シミュレーションの基礎
  4.2.2 材料特性評価
4.3 動的シミュレーション
4.4 おわりに
参考文献
5. 分子動力学法の固体材料評価への応用
5.1 はじめに
5.2 分子動力学法シミュレーションの考え方
5.3 金属材料の理想強度─材料強度の現象論的評価─
  5.3.1 材料の極限の強さ
  5.3.2 ぜい性破壊の基準
  5.3.3 延性破壊の基準
5.4 応力の計算法と弾性係数
  5.4.1 静力学的応力評価
  5.4.2 粒子系の動力学に基づく応力評価
  5.4.3 弾性係数の評価
5.5 き裂の原子モデル
5.6 原子系と連続固体の接合
  5.6.1 接合する連続固体モデルの選択
  5.6.2 接合条件の力学的表式化
5.7 き裂先端に現れる原子構造変化についての解析例
  5.7.1 き裂先端の原子構造
  5.7.2 破壊のモード変化(ぜい性,延性遷移)
  5.7.3 モードII型(面内せん断型)負荷を受けるき裂と転位発生
5.8 有効媒質法による非経験的評価と解析例
参考文献
6. 熱・流体系における分子動力学法
6.1 熱流体における分子動力学
6.2 連続熱流体との関連
  6.2.1 温度
  6.2.2 内部エネルギー
  6.2.3 圧力
6.3 熱伝導
6.4 粘性流れ
6.5 相変化(凝縮・蒸発)
参考文献
7. 熱・流体系における応用
7.1 はじめに
7.2 分子動力学法
7.3 液体中の衝撃波の微細構造
7.4 気液界面の分子構造
7.5 固体表面上の気体分子の挙動と反射モデル
7.6 二原子分子の衝突過程と分子衝突モデル
7.7 二原子分子気体中の衝撃波の構造
参考文献
索引

北川 浩(キタガワ ヒロシ)

北村 隆行(キタムラ タカユキ)

南部 健一(ナンブ ケンイチ)

松宮 徹(マツミヤ トオル)

松本 洋一郎(マツモト ヨウイチロウ)

小口 多美夫(コグチ タミオ)

小竹 進(コタケ ススム)