フラクタルと画像処理 - 差分力学系の基礎と応用 -

現代非線形科学シリーズ 8

フラクタルと画像処理 - 差分力学系の基礎と応用 -

カオスあるいはフラクタルに興味をもつ初学者が,非線形力学の基礎と画像処理を中心とする応用の実例を深く学べるように配慮した。特に,基礎解析および線形代数の知識のみに基づいて,諸概念を平易に解説した。

ジャンル
発行年月日
2002/07/05
判型
A5 上製
ページ数
166ページ
ISBN
978-4-339-02607-8
フラクタルと画像処理 - 差分力学系の基礎と応用 -
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カオスあるいはフラクタルに興味をもつ初学者が,非線形力学の基礎と画像処理を中心とする応用の実例を深く学べるように配慮した。特に,基礎解析および線形代数の知識のみに基づいて,諸概念を平易に解説した。

1.力学系とカオス,フラクタルの概略
1.1 力学系とは
 1.1.1 時間遅延系と微差分方程式
 1.1.2 線形と非線形
 1.1.3 散逸と非線形性
1.2 カオスとは
 1.2.1 決定論と予測可能性
 1.2.2 決定論的カオスと予測不可能性
1.3 フラクタルとは
 1.3.1 非整数次元
 1.3.2 確率論的フラクタル
 1.3.3 決定論的フラクタル
 1.3.4 フラクタルの工学的応用

2.差分力学系の基礎
2.1 準備
 2.1.1 距離空間
 2.1.2 連続写像
 2.1.3 線形写像
 2.1.4 差分力学系
 2.1.5 安定性
 2.1.6 位相共役と線形共役
2.2 線形差分力学系
 2.2.1 1次元線形差分力学系
 2.2.2 2次元線形差分力学系
 2.2.3 n次元線形力学系
 2.2.4 円周上の差分力学系
 2.2.5 線形差分力学系の漸近安定性
2.3 縮小写像による差分力学系
章末問題

3.差分力学系と不変集合
3.1 準備
 3.1.1 不変集合
 3.1.2 周期点と準周期点
3.2 記号力学系とカオス的不変集合
 3.2.1 カオス的不変集合
 3.2.2 記号力学系
3.3 実差分力学系とカオス的不変集合
 3.3.1 1次元差分力学系におけるカオス的不変集合
 3.3.2 2次元写像におけるカオス的不変集合
3.4 アトラクタとベイシン
 3.4.1 アトラクタ
 3.4.2 ベイシン
3.5 非線形差分力学系の実例
 3.5.1 エノン力学系
 3.5.2 ロッツィ力学系

4.反復関数系
4.1 準備
 4.1.1 抽象空間とハウスドルフ距離
4.2 反復関数系
 4.2.1 弱縮小写像
 4.2.2 反復関数系
4.3 自己相似集合
 4.3.1 自己相似集合と容量次元
 4.3.2 部分自己相似集合と局所反復関数系
章末問題

5.差分力学系と逆問題
5.1 準備
 5.1.1 逆問題と関数近似
 5.1.2 最小2乗解と疑似逆行列
5.2 時系列予測
 5.2.1 線形予測
 5.2.2 非線形予測
5.3 画像符号化
章末問題

6.画像符号化の基礎
6.1 準備
 6.1.1 離散画像と符号
 6.1.2 画品質と評価
 6.1.3 固定長符号と可変長符号
 6.1.4 ランレングス
 6.1.5 スカラ量子化
 6.1.6 ブロック符号化
6.2 予測符号化
 6.2.1 直流成分予測
 6.2.2 交流成分予測
6.3 ベクトル量子化
 6.3.1 ベクトル量子化の原理
 6.3.2 ベクトル量子化の実装
6.4 直交変換符号化
 6.4.1 直交変換符号化の原理
 6.4.2 K-L変換
 6.4.3 JPEG
章末問題

7.フラクタル符号化による画像情報圧縮
7.1 準備
 7.1.1 画像空間
 7.1.2 フラクタル変換
7.2 LIFS符号化
 7.2.1 エンコーダの実装
 7.2.2 デコーダの実装
7.3 LIFS符号化の改良
 7.3.1 直流成分分離型LIFS符号化
 7.3.2 コンデンセーションの拡張と複合
章末問題

8.フラクタル符号化による画像領域分割
8.1 準備
8.2 LIFS領域分割
8.3 LIFS領域分割の改良

付録 線形代数における基礎知識
付1. 直交行列と対称行列
付2. 慣性法則
付3. ジョルダン分解と特異値分解

参考文献
索引

徳永 隆治(トクナガ リュウジ)