電子回路基礎ノート

電子回路基礎ノート

大学初学年の学生を対象に電子回路の基礎を解説。トランジスタ1個の回路の動作を理解することを目標とし,演習問題を多く取り入れて理解を助けるようにした。MOSトランジスタに加えて,バイポーラトランジスタについても解説。

ジャンル
発行年月日
2011/04/18
判型
A5
ページ数
224ページ
ISBN
978-4-339-00819-7
電子回路基礎ノート
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定価

3,080(本体2,800円+税)

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大学初学年の学生を対象に電子回路の基礎を解説。トランジスタ1個の回路の動作を理解することを目標とし,演習問題を多く取り入れて理解を助けるようにした。MOSトランジスタに加えて,バイポーラトランジスタについても解説。

1. 電源と信号源
1.1 独立電源と従属電源
1.2 信号とその表記法
1.3 瞬時値,直流成分,交流成分と記号法
1.4 信号のスペクトル
1.5 高調波
1.6 パルス波形
演習問題

2. 信号の増幅と増幅器のモデル
2.1 はじめに
2.2 増幅器
2.3 増幅度
2.4 電力増幅度
2.5 増幅度のデシベル表示と利得
2.6 増幅器の回路モデル
 2.6.1 電圧増幅器の回路モデル
 2.6.2 電流増幅器の回路モデル
 2.6.3 トランスコンダクタンス増幅器の回路モデル
 2.6.4 トランスレジスタンス増幅器の回路モデル
2.7 hパラメータ
2.8 増幅器の周波数特性
 2.8.1 増幅器の帯域幅
 2.8.2 増幅器の周波数特性の導出
 2.8.3 1次回路の応答
演習問題

3. ダイオード
3.1 ダイオードとは
3.2 ダイオードの回路モデル(理想ダイオードモデル)
3.3 詳細なダイオードモデル
演習問題

4. バイポーラトランジスタ
4.1 トランジスタの構造
4.2 トランジスタの基本動作(順方向能動領域)
4.3 遮断領域
4.4 飽和領域
4.5 トランジスタの詳細な特性
4.6 エバースモルモデル
演習問題

5. バイポーラトランジスタ増幅器
5.1 直流バイアス
5.2 2電源方式
5.3 固定バイアス方式(単一電源方式)
5.4 電流帰還型バイアス法(エミッタバイアス法)
5.5 負荷線を用いた解析
5.6 直流バイアスと交流小信号
5.7 エミッタ接地増幅回路の基本動作解析
5.8 電流帰還型エミッタ接地回路の電圧増幅度
5.9 クリップ波形
5.10 コンデンサによるバイアス回路と小信号回路の分離
5.11 結合コンデンサ
5.12 バイパスコンデンサ
演習問題

6. 接地方式
6.1 接地方式
6.2 エミッタフォロワ
6.3 プッシュプル増幅器
演習問題

7. 電力増幅器
7.1 増幅器のクラス
7.2 電力効率
演習問題

8. 小信号解析
8.1 小信号等価回路と小信号解析
8.2 より詳細なhパラメータを用いたトランジスタの小信号モデル
8.3 コンデンサ結合増幅回路の周波数特性
 8.3.1 結合コンデンサ,バイパスコンデンサの影響
 8.3.2 寄生容量の影響
演習問題

9. MOSトランジスタ
9.1 MOS構造
9.2 nMOSの基本動作
9.3 pMOSの基本動作
9.4 エンハンスメント型,ディプレション型
9.5 MOSトランジスタの負荷曲線
9.6 2次的効果
演習問題

10. MOSトランジスタを用いた回路
10.1 CMOSインバータ回路
 10.1.1 インバータ回路とは
 10.1.2 MOSトランジスタインバータ回路
 10.1.3 CMOSインバータ回路
 10.1.4 CMOSインバータの消費電力
 10.1.5 CMOSインバータのノイズマージン
 10.1.6 CMOSインバータ回路の出力遅延
10.2 MOSアナログ回路
 10.2.1 ソース接地増幅器
 10.2.2 負荷線を用いた直流動作点の導出
 10.2.3 ソース接地増幅器の増幅率
 10.2.4 ソース接地増幅器の入出力抵抗
演習問題

11. 演算増幅器
11.1 はじめに
11.2 回路図記号と基本特性
11.3 理想演算増幅器を含んだ回路の解析
11.4 演算増幅器を用いた回路の例
演習問題

12. 負帰還回路と発振器
12.1 帰還をもつシステム
12.2 負帰還とゲイン変動
12.3 負帰還とバンド幅
12.4 負帰還と雑音
12.5 負帰還と入出力インピーダンス
 12.5.1 帰還回路の種類
 12.5.2 現実の負帰還回路
12.6 正弦波発振器
12.7 移相型発振回路
12.8 ウィーンブリッジ発振回路
演習問題

参考文献
演習問題解答
索引

電子回路を一通り勉強した人がその理解を深めるために活用するのに適した書籍(高専教員)

演習問題集に近い構成になっているのでしょうか。電子回路を一通り勉強した人がその理解を深めるために活用するのに適した書籍だと思いました。
また、書籍のレベルとしては、決して浅いわけでもなく、勉強になる一冊だと思います。副読本としては申し分ないと思います。
初学者向けを想定しますと、構成がやや断片的になっているという印象も受けました。電子回路という体系の中で、各単元がそれぞれどのように関わっているのか(役割を果たしているのか)が見えにくいように思いました。教科書として用いる場合には、講師の十分な補足説明が必要と感じます。

「Electoronic Journal」 2012年3月号 掲載日:2012/03/19
「Book Review」欄に当書籍の書評が掲載されました。

身の回りのほぼすべての電子機器やシステムに使用されている電子回路。電子回路を理解し、システムを設計するためには、あらゆる分野の知識が必要となる。本書は、アナログ回路に関して、バイポーラトランジスタや、MOSトランジスタとこれらを用いた回路について、基礎となる内容を解説。電気・電子系の初学者だけでなく、電子通信系・情報系の学生やコンピュータ技術者を目指して電子回路を学びたい読者を想定し、電子回路の動作原理や解析法の考え方を理解するための内容をまとめている。各章ごとに演習問題が掲載されており、理解を深めるための一助となろう。

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