基礎と実践 画像処理入門

基礎と実践 画像処理入門

カメラや液晶テレビなどの映像技術からセキュリティや製品管理のための認識技術,さらに圧縮から創生までの画像処理の基礎を,初心者にわかりやすく解説する。そして実際に処理・実験ができるように,Cプログラムの作り方を示す。

ジャンル
発行年月日
2010/06/30
判型
B5
ページ数
176ページ
ISBN
978-4-339-00813-5
基礎と実践 画像処理入門
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定価

3,080(本体2,800円+税)

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カメラや液晶テレビなどの映像技術からセキュリティや製品管理のための認識技術,さらに圧縮から創生までの画像処理の基礎を,初心者にわかりやすく解説する。そして実際に処理・実験ができるように,Cプログラムの作り方を示す。

1. 画像処理概論
1.1 画像基礎 
1.1.1 視覚と画像 
1.1.2 いろいろな画像 
1.2 視覚 
1.2.1 視覚のメカニズム 
1.2.2 視覚特性 
1.2.3 認識と心理 
1.3 撮像と表示 
1.3.1 撮像の方法 
1.3.2 表示の方法 
1.4 画像処理の目的 
1.4.1 画像を伝送・記録する 
1.4.2 画像を変える 
1.4.3 画像を認識する 
1.4.4 画像を創生する 
1.5 画像処理を学ぶにあたって 
1.5.1 基礎から応用まで 
1.5.2 処理の次元 
1.5.3 検討事項 
演習問題 

2. ディジタル画像
2.1 アナログとディジタル 
2.1.1 アナログ画像 
2.1.2 ディジタル画像 
2.2 ディジタル画像の形成 
2.2.1 画像形成処理概要 
2.2.2 光から電気信号へ 
2.2.3 サンプリング 
2.2.4 量子化と符号化 
2.3 画像の構造 
2.3.1 画素数と解像度 
2.3.2 縦横比と画素間隔 
2.3.3 量子化bit数 
2.4 静止画像ファイル 
2.5 実験演習 
2.5.1 実験準備 
2.5.2 実験1:画像形成と出力 
2.5.3 実験2:画像入力・処理・出力
演習問題 

3. カラー画像
3.1 色視覚 
3.1.1 光の波長と色 
3.1.2 色の視覚特性 
3.2 3原色と色温度 
3.2.1 加法混色と減法混色 
3.2.2 色温度とホワイトバランス 
3.3 表色系 
3.3.1 R, G, B表色系 
3.3.2 X, Y, Z表色系 
3.3.3 Y, Cb, Cr表色系 
3.3.4 H, S, L(V)表色系 
3.3.5 L*, a*, b*表色系 
3.4 カラーフォーマット 
3.4.1 プレーン構造 
3.4.2 カラー画像の形成 
3.4.3 画素位置 
3.5 実験演習 
3.5.1 実験1:カラー画像入出力 
3.5.2 実験2:色空間変換 
3.5.3 実験3:カラーフォーマット変換
演習問題

4. 画素処理
4.1 階調数の変換 
4.2 レベル変換 
4.2.1 線形変換 
4.2.2 非線形変換 
4.2.3 ガンマ補正・変換 
4.3 ヒストグラム 
4.3.1 画素値の頻度分布 
4.3.2 ヒストグラムによるレベル変換
4.3.3 レベル変換と階調 
4.4 色変換 
4.4.1 表色系の変換 
4.4.2 彩度・色相の変更 
4.5 実験演習 
4.5.1 実験1:階調落とし 
4.5.2 実験2:レベル変換 
4.5.3 実験3:色差の変換 
演習問題 

5. 描画と変形
5.1 画素アドレス 
5.2 線の描画 
5.2.1 直線の描画 
5.2.2 曲線の描画 
5.2.3 アンチエリアッシング 
5.3 面の描画 
5.3.1 塗りつぶし 
5.3.2 グラデーション 
5.4 アドレス操作 
5.4.1 座標変換 
5.4.2 画素の入替え 
5.5 実験演習 
5.5.1 実験1:三角形描画 
5.5.2 実験2:面の描画 
5.5.3 実験3:アドレス変換 
演習問題 

6. 2値画像
6.1 2値化 
6.1.1 閾値 
6.1.2 ヒストグラムによる閾値設定
6.1.3 濃淡表現
6.2 画素操作 
6.2.1 近傍(隣接)画素 
6.2.2 基本処理 
6.2.3 応用処理 
6.3 マッチング 
6.3.1 テンプレートマッチング 
6.3.2 ダイナミックマッチング 
6.4 データ化 
6.4.1 ランレングス 
6.4.2 アウトライン 
6.5 実験演習 
6.5.1 実験1:2値化 
6.5.2 実験2:膨張収縮 
6.5.3 実験3:マッチング 
6.5.4 実験4:簡易データ圧縮 
演習問題 

7. 画像解析
7.1 周波数 
7.1.1 周波数の基本 
7.1.2 画像における周波数 
7.2 周波数成分とフーリエ変換 
7.2.1 周波数成分 
7.2.2 複素正弦波 
7.2.3 フーリエ変換 
7.3 周波数成分解析 
7.3.1 離散フーリエ変換 
7.3.2 2次元フーリエ変換 
7.3.3 スペクトルと画像解析 
7.4 他の画像解析 
7.4.1 ウェーブレット変換 
7.4.2 直交変換 
7.5 実験演習 
7.5.1 実験1:2次元アダマール変換
7.5.2 実験2:係数(周波数成分)成分
7.5.3 実験3:アダマール変換係数の補正
演習問題 

8. フィルタ
8.1 基本フィルタ 
8.1.1 画像処理フィルタ 
8.1.2 処理方法 
8.1.3 平滑化フィルタ 
8.1.4 フィルタ係数と特性 
8.2 鮮鋭化フィルタ 
8.2.1 平滑化との関係 
8.2.2 フィルタ係数 
8.2.3 高解像度化 
8.3 エッジ検出フィルタ 
8.3.1 基本処理 
8.3.2 ソーベルフィルタ 
8.3.3 エッジ方向検出 
8.4 その他のフィルタ 
8.4.1 メディアンフィルタ 
8.4.2 非線形フィルタ 
8.5 実験演習 
8.5.1 実験1:平滑化フィルタ 
8.5.2 実験2:鮮鋭化フィルタ 
8.5.3 実験3:エッジ検出フィルタ 
演習問題 

9. リサイズ
9.1 基本処理 
9.1.1 画像の拡大と縮小 
9.1.2 変換比と処理構成 
9.1.3 画素アドレス操作 
9.2 バイリニア 
9.2.1 線形補間 
9.2.2 2次元処理 
9.3 バイキュービック 
9.3.1 4画素補間 
9.3.2 2次元処理 
9.4 リサンプリング 
9.4.1 サンプリングとの関係 
9.4.2 フィルタ係数 
9.4.3 線形補間との組合せ 
9.5 実験演習
9.5.1 実験1:簡易処理による任意拡大縮小
9.5.2 実験2:リサンプリングによる拡大・縮小
9.5.3 実験3:リサンプリングと線形補間による任意拡大
演習問題 

10. 動画像
10.1 動画像 
10.1.1 動画像の基本構造 
10.1.2 画像レート 
10.1.3 撮像蓄積と動きボケ 
10.2 走査と画像構造 
10.2.1 走査構造
10.2.2 インターレース走査の特性と問題点
10.2.3 動画像データ構造
10.3 動画像フォーマット 
10.3.1 規格フォーマット 
10.3.2 圧縮用フォーマット 
10.4 動画像ファイル 
10.4.1 非圧縮系 
10.4.2 圧縮ファイル 
10.5 実験演習 
10.5.1 実験1:フレーム間引き・繰返し
10.5.2 実験2:フレーム和と差 
10.5.3 実験3:時間軸フィルタ 
演習問題 

11. 動き処理
11.1 画像の動き 
11.1.1 カメラワーク 
11.1.2 オブジェクトの動きと
11.1.3 その他の変化 
11.2 画像間処理 
11.2.1 画像間加減算 
11.2.2 時間軸フィルタ 
11.2.3 動き領域の検出 
11.3 動き補償 
11.3.1 動き補償の概要 
11.3.2 処理形状と大きさ 
11.3.3 処理精度 
11.4 動き推定 
11.4.1 動き推定概要 
11.4.2 ブロックマッチング法 
11.4.3 高精度化 
11.4.4 高速化 
11.5 実験演習 
11.5.1 実験1:フレーム差分による動き領域検出
11.5.2 実験2:ブロックマッチングによる動き推定
11.5.3 実験3:動き補償とフレーム間差
演習問題 

12. 立体画像
12.1 3次元処理 
12.1.1 立体画像とは 
12.1.2 3次元空間 
12.1.3 3次元座標変換 
12.1.4 投影変換 
12.2 撮影関連処理 
12.2.1 2眼カメラ 
12.2.2 多視点カメラと視点補間 
12.2.3 多方向カメラと画像結合 
12.3 表示関連処理 
12.3.1 メガネ使用表示 
12.3.2 メガネなし表示 
12.4 認識関連処理 
12.4.1 立体構造認識 
12.4.2 立体構造認識合成システム
12.5 実験演習 
12.5.1 実験1:3次元座標変換 
12.5.2 実験2:投影変換 
12.5.3 実験3:視差画像補間 
演習問題 

13. 画像の評価
13.1 評価概論 
13.1.1 画像評価の必要性 
13.1.2 画質評価方法 
13.2 画像評価項目 
13.2.1 基本画質項目 
13.2.2 特徴的画質劣化 
13.2.3 テストパターン 
13.2.4 標準画像 
13.3 客観評価 
13.3.1 MSE
13.3.2 PSNR
13.3.3 高度な客観評価(参照型) 
13.3.4 非参照型客観評価 
13.4 主観評価 
13.4.1 主観評価環境 
13.4.2 提示と評価記入方法 
13.4.3 データ処理方法 
13.5 実験演習 
13.5.1 実験1:テストパターン発生
13.5.2 実験2:MSE/PSNR算出
13.5.3 実験3:主観評価値のグラフ化
演習問題 

14. 応用システム
14.1 撮像
14.1.1 スチルカメラ 
14.1.2 ビデオカメラ 
14.2 表示 
14.2.1 液晶テレビ 
14.2.2 その他のディスプレイ
14.3 伝送・記録 
14.3.1 JPEG
14.3.2 MPEG
14.4 認識・解析 
14.4.1 応用分野と特徴 
14.4.2 2次元画像認識 
14.4.3 3次元画像認識 
14.5 医用画像処理 
14.6 創生
14.6.1 ペイントソフト 
14.6.2 コンピュータグラフィックス
演習問題

引用・参考文献 
演習問題解答 
索引 

大学教員 様

内容がわかりやすく、章ごとに実験演習があり、講義及び演習という形式の授業では最適な本と思いました。

[本書の著者、杉山賢二先生の書籍紹介コメント]

かつての「画像処理」は専門性の高い技術で、通信の基礎である信号処理技術をどのように画像に応用するかという話でした。しかし、携帯電話にカメラやワンセグが付くような時代になり、特別な研究者や技術者が扱うものから、電子・情報系の大学生にぜひ学んでほしい技術となりました。 このような時代の変化を考慮し、画像処理の入門書という位置付けで本書を企画しました。内容は、画像技術としてみても、かなり広範囲になっています。従来の専門書にあまり載っていない新しい分野も含め、画像を扱うものが知るべき内容を網羅しています。

一方、解説は極力やさしくしました。大学レベルの数学、電子工学や情報理論についての知識がなくても概ね理解できるように配慮し、大学1年生でも学べる内容にしました。また、技術内容の区分を工夫し、講義のテキストとしてそのまま使えるよう全体を14章に分けています。さらに、各章を90分の講義に適した量とし、各章の演習問題の形式や量も統一してあります。

そして、実際に画像処理をソフトウエアで実験するための課題と解説を、最初と最後以外の12章に載せてあります。これらは各章の技術解説に対応したもので、実際にパソコンでプログラムを作って実験し、処理画像を自分の目で確かめられます。これにより、内容を理解するのみでなく、画像処理の面白さも体感することができるでしょう。なお、実験で使う画像やビューワは、当方のホームページ ( http://www.ci.seikei.ac.jp/sugiyama/ )の「書籍情報」からダウンロード可能となっています。